検索サイトに掲載され、すぐにメールや電話で問い合わせや予約が入ってきた。メールには衛藤さんがたどたどしい指使いで丁寧に返事を書く。今や、6部屋しかない部屋の1〜2部屋はインターネットから予約したお客様で埋まる。
「自分自身で思いを込めたホームページを発信したのだから、お客様に対しそれと違えることはできない」衛藤さんはより身を引き締め、包丁を握る。
「ホームページそのままのお宿でした。今度は老いた父母になか屋の料理を食べさせたい」そんなメールが衛藤さんのもとに届いた。
「御宿なか屋」は2001年に立て替え新築になる。しかし、規模は今まで通り。あくまでも衛藤さんの等身大のお宿なのだ。
* 文章は2000年のものです。2001年7月「御宿なか屋」はリニューアルオープンし、2002年の現時点、インターネットのHPをきっかけとした予約は80%近くを占めています。
御宿なか屋ホームページ(2002年) http://www.nakaya-yufuin.jp